自律神経失調症と鍼治療

渡辺克敬(わたなべ かつゆき)

2016年09月15日 23:46


 自律神経というのは身体の中で、内臓や血管・眼球・内分泌等を自動的にコントロールしています。自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあり、おのおの対立した働きをしています。例えば、人がケンカをしているような時には交感神経優位、家で寛いでいる時には副交感神経優位になります。状況に応じて、その時その時に必要な身体の状態を自動的に作り出すのが自律神経です。普段はバランスよく身体を調整しているのですが、仕事や人間関係・病気などでストレスが続いたりすると、自律神経のバランスが崩れて、
血圧や内臓の働きに不具合が起きてきます。頭がカーッそして来る逆上せや、足の冷え、胃腸の不調、不眠、など人により多彩な症状を示します。鍼灸治療では、本人の訴えている症状に対しての治療はもちろん、自律神経のバランスを取る事ようなツボを使う事で、安定した自律神経を取り戻すことが可能です。表に出ている症状だけでなく、患者さんそのものを整えていくという東洋医学の方法が効果を上げる事が多いものです。

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